2025/02/20
近年のキャンプブームで焚き火が人気ですが、その中でも僕はスウェーデントーチを使った焚き火が好きです。スウェーデントーチは、丸太に切り込みを入れる、または穴を開けることで、コンパクトながら長時間燃焼させることができる丸太です。さらに、トーチの上に鍋などを載せて調理も可能です。
このスウェーデントーチは数時間燃え続けるので、夕方に火をつけると夜まで楽しめるのが魅力です。しかし、市販のスウェーデントーチをいくつか試してみたところ、縦に切れ目を入れたタイプは、燃焼時間が短いものが多く満足できませんでした。
そこで、自分で燃焼時間が長く、穴が開いたタイプを作ってみることにしました。
まずは丸太を手に入れるためにネットで調べ、「横浜薪庵」という薪の専門店を見つけました。電話で問い合わせたところ、通常は薪として販売しているものの今回、特別に丸太も販売してくれるとのこと。そこで、杉とナラの丸太を注文しました。ただし、普段は丸太の取り扱いがないので、購入を考えている人は事前に相談が必要です。店舗に直接車で取りに行きました。
購入した丸太に穴を開けるため、ホームセンターで長いドリルを購入。しかし、作業は思った以上に困難でした。杉は柔らかくて穴を開けやすいのですが、ナラは非常に硬く、普通の電動ドリルでは歯が立ちませんでした。
試しに電動ドリルで開けようとしたところ、トルクが足りず、ドリルの回転が止まり、加熱し白煙が上がりました。最終的にインパクトドライバーに大口径のドリルヘッドを装着し、何とか穴を開けることに成功。しかし、インパクトドライバーは非常に熱くなり、大きな音が出るため、イヤーマフを着用して作業しました。
穴は直径約30mmで逆さのL字型に開けましたが、いざ火をつけようとすると全く燃えません。アルコールの着火剤を使ってもなかなか火がつかず、木の塊だと着火温度に達する前に熱が逃げてしまうのだと気づきました。
通常の着火剤ではなかなか火がつきませんでしたが、穴を逆さのT字にして吸気口を二箇所に増やし、空気の流れをよくした上で、ひたすらゲル上の着火剤で加熱し、何とか火をつけることに成功しました。しかし、燃焼が安定せず、突然音を立てて消えてしまうこともあり、その度にライターで再点火しなければなりませんでした。
また、火が消えると不完全燃焼のガスが発生し、非常に強い臭いがしました。その日キャンプに着ていたダウンジャケットも、煙の臭いが染みついてしまい、クリーニングに出さないと着られない状態になりました。
この臭いの原因を考えたところ、使用したナラの丸太が内部まで十分に乾燥していなかった可能性が高いことが分かりました。丸太を乾燥させるのは非常に難しく、半年間屋外に日当たりの良い場所で放置していましたが、内部まで完全には乾いていなかったようです。
結局、自作のスウェーデントーチはロマンの塊ではありますが、実用性はあまりないことが分かりました。しかし、トーチの上に鍋を置いてビーフシチューを作ったところ、火力は十分で、ぐつぐつ煮立つほどの強烈な火力がありました。また、一度火がつけば真夜中まで燃え続けるので、焚き火を十分に楽しめました。
焚き火をする際、最近は直火禁止のキャンプ場が増えているため、焚き火台の上でスウェーデントーチを燃やしました。
12月の初めにキャンプでスウェーデントーチを燃やしましたが、冬の寒さの中でもその火力のおかげで近くに座っているだけで十分暖かく、屋外でも快適に過ごすことができました。一度火がつけば勢いは止まらず、非常に強力な熱源になることを実感しました。
今回の自作スウェーデントーチ作りを通じて、以下のことが分かりました。
まだ一つ杉のスウェーデントーチが残っているので、どこかでキャンプした時に燃やしてみようと思います。