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注意散漫を防ぐ方法:タイムボクシング(実行意図の設定)のすすめ

2025/02/04

現代ではSNSや動画配信サービスなど、私たちの関心を奪うコンテンツがあふれています。いわゆる「アテンション(注意)エコノミー」と呼ばれる経済システムが勃興し、人々の時間と集中力が狙われているのです。その結果、気がつくと何時間も他のことに気を取られていた…という経験をしたことがある人は多いでしょう。
そんな中で1つの物事に集中するのは難しくなっていますが、実はシンプルな解決策があります。それは「計画を立てる」こと、そして「その計画と実際の行動の差分を意識する」ことです。本記事では、その具体的な方法として「タイムボクシング」とも呼ばれるテクニックを紹介します。


計画(スケジュール)を立てる重要性

「計画を立てる」と聞くと、いつ何をどれだけやるか時間通りに実行しなければならない、というイメージを持つかもしれません。しかし、自分だけが関わる予定であれば、必ずしも「時間どおりに完遂する」ことが最優先ではありません。計画を立てる最大のメリットは、「今やっていることもともと計画していたことの差分をはっきりさせる」ことにあります。

差分を可視化するメリット


タイムボクシングとは何か?

このように「何を・いつ行うか」をあらかじめ決めておくテクニックは、一般的に「タイムボクシング」と呼ばれます。心理学的には「実行意図の設定」としても知られ、以下のような効果があります。

  1. 集中する時間を明確に確保できる
    「この時間は〇〇をする」と決めておくことで、やるべき作業に取りかかりやすくなります。
  2. 作業の切り替えがしやすい
    時間を区切っておくことで、予定のタスクが終わるか時間が来たら次のタスクへスムーズに移れます。
  3. 注意散漫に陥っているのに気づきやすい
    計画と実際の行動を比較できるため、「SNSを見すぎている」といった状態を客観的に把握しやすいです。 ちなみにSNSを見る時間をあらかじめ決めて予定表に組み込んでおけば、それは注意散漫ではないそうです。

実行意図を設定する具体的な方法

端的にいうと朝から夜まで1時間毎の1週間の時間割を作ります。

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他人が関わる予定はしっかり時間を守る

もちろん、仕事や約束など他の人が関わる予定に関しては、時間どおりに行うことが重要になります。他人の時間を奪わないためにも、自己管理を徹底する必要があります。しかし、自分ひとりで完結するタスクの場合は、予定を守ることがゴールではなく「注意散漫になっていないかの確認」が目的です。


まとめ

アテンションエコノミーによって、私たちは日々いろいろな情報に注意を引きつけられがちです。そんな時代でも集中力を保つコツは、「タイムボクシング(実行意図の設定)」というシンプルなテクニックにあります。

気がつくとSNSや動画に没頭していた…と後悔する前に、一度スケジュールを立てて「予定と行動の差分」を可視化してみてはいかがでしょうか。きっと集中の手応えを得られるはずです。

この記事を書いていて思いましたが、自分もちゃんとタイムボクシングできているかと思いきや、実はできていませんでした。今日から始めよう。