2025/02/03
はじめに
我が家ではルンバを使っているのですが、オフィスチェアの下に入り込んだまま出てこれなくなるという問題が発生していました。ルンバが椅子の脚の内側に入り込みうまく抜け出せずに止まってしまうので、どうにかならないかと対策を考えました。
対策のアイデア:椅子の下にガードをつける
思いついたのが、椅子の下に円形のガードを取り付けて、ルンバが侵入できる隙間をなくすという方法です。3Dプリンターを使って部品を作れば、自分の椅子に合わせてカスタマイズしやすいのが利点です。
これまでの試作
- プロトタイプ1・2
すでに2回ほど試作しており、ルンバが入り込まないことは確認できました。しかし、部品の耐久性が足りず、しばらく使ううちに壊れてしまうトラブルがありました。 - 改良版
今回は強度を意識して再設計。椅子の中心に取り付けるための輪っか(中央パーツ)と、周囲の円形ガードパーツを5分割して組み立てる構造にしました。3Dプリンターの印刷範囲の都合で、一体型ではなく複数パーツに分割する必要があります。
3Dプリンターでの印刷ポイント
1. はめ合い調整
私の3Dプリンターでは、部品同士を組み合わせるときに0.2mm程度のオフセット(小さく)をかけると、ちょうどよく「パチッ」とはめ合うことがわかっています。
2. 一括印刷への挑戦(縦にスタック)
分割した部品が多いと、普通に平面に並べるだけでは造形スペースに収まりきらないことがあります。そこで、パーツ同士を縦に積み重ねる(スタックする)という方法を試してみました。
- スタック時の注意点
- パーツ同士がくっつかないよう、上下は0.6mm程度の隙間をあける。
- 隙間が狭すぎるとサポート材が生成されなかったり、パーツがくっついたりしてしまう。
- 大きすぎても、サポート材の材料と造形時間が無駄になる。
今回は 0.6mm のクリアランスに設定することで、サポート材は最少で、パーツ同士がきちんと独立して印刷できました。古い3Dプリンターなので全部で8時間ぐらい印刷に時間がかかりました。
完成 & 取り付け
完成したパーツを椅子の中央パーツに取り付け、ぐるりと円形ガードを5箇所に差し込んで組み立てました。これで椅子の下にルンバが入り込む隙間をほとんどなくすことに成功。
試作1・2では壊れやすかった部分も、はめ合いの構造を工夫することで改善できたと思います。まさに「三度目の正直」です!
まとめ
- ルンバがオフィスチェア下に侵入して抜け出せなくなる問題を3Dプリンターで解決
- 複数パーツ構造とはめ合い調整(オフセット)でスムーズに組み立て
- パーツを縦にスタックさせることで、一度に複数部品を印刷できる
- 0.6mmのクリアランスがポイントだった
もし同じようにルンバが椅子の下に入り込んで困っている方がいれば、ぜひ参考にしてみてください!